味の素スタジアムの座席環境と応援スタイルを建築視点で解説|京都サンガサポが感じた空間の違いとは?

アウェイスタジアム紹介

こんにちは、「京魂フットボール日記」運営者のhishigaです。
滋賀県在住、建築会社勤務の傍ら、京都サンガF.C.を2004年から応援しているサポーター歴20年の私が、今回はアウェイ遠征先「味の素スタジアム(味スタ)」について、建築的視点とサポーター目線の両面から座席環境と応援スタイルの違いを検証してみました。

出典味の素スタジアムHPhttps://www.ajinomotostadium.com/

味の素スタジアムとは?|多目的設計の特徴と基本構造

味の素スタジアムは東京都調布市にある、約5万人収容の多目的スタジアム。
陸上トラックを備えた構造のため、ピッチと観客席の距離が遠く、“視覚的な臨場感”はサッカー専用スタジアムに比べてやや劣る印象です。

建築的に見ると:

  • スタンドの傾斜は緩やかで、視線が水平に近い
  • 屋根の張り出しは浅く、雨天時は濡れる可能性あり
  • 音の反響が分散しやすく、応援の一体感が生まれにくい構造

この設計は「多目的利用」を前提としているため、サッカー観戦に特化した空間とは異なる特徴を持っています。

サンガスタジアムとの違いを感じたのは、座席の“距離感”と“高さ”です。少し広めですが、ピッチから遠い印象を受けます。

サンガスタジアムとの違い|座席構造・視認性・音響を比較

比較項目サンガスタジアム味の素スタジアム
ピッチとの距離約7.5m(近い)約30m以上(遠い)
傾斜急で視認性高い緩やかで水平感強い
屋根深く張り出し、雨に強い浅く、雨風の影響あり
音響反響しやすく応援が響く音が拡散しやすい

特にゴール裏では、味スタの広さが“応援の熱量”を分散させてしまう印象がありました。
一方で、バックスタンドやメインスタンドでは座席が広く、家族連れには快適な環境です。

応援スタイルの違い|スタジアム構造が生む“文化の差”

京都サンガのホームでは、スタジアムの構造が応援を後押しします。
ゴール裏の傾斜と屋根の反響が、チャントや拍手をピッチに届ける設計になっているため、“応援が選手に届いている”感覚が強いのです。

観客席
/\
/ \ ← 急傾斜
/ \
────────── ピッチ(近い)
ピッチとの距離が近く、選手の動きがよく見える

屋根が深く張り出し、音が反響して応援が届く

味スタでは:

  • 応援の音が上空に抜けやすく、広がりが弱い
  • サポーター同士の距離が広く、視覚的な一体感が生まれにくい
  • 陸上トラックが“心理的な距離”を生む

観客席
────────────── ← 緩やかな傾斜
陸上トラック
──────────────────── ピッチ(遠い)

陸上トラックがあるため、ピッチまでの距離が遠い

屋根の張り出しが浅く、音が上空に抜けやすい

ただし、FC東京のサポーターは統制された応援スタイルで知られており、味スタの空間を“応援文化”で補っているとも言えます。

https://www.fctokyo.co.jp/ 出典FC東京公式サイト

初心者・家族連れにおすすめの座席|快適性と安心感で選ぶ

筆者が家族と訪れた際に感じたのは、バックスタンド中央〜メインスタンド側が快適ということ。
理由は以下の通り:

  • 屋根のかかりが比較的良く、日差しや雨を避けやすい
  • トイレ・売店が近く、動線がスムーズ
  • サポーターの熱気が程よく、初心者でも安心

アウェイサポーター席はゴール裏の一角に設けられますが、ピッチが遠く感じるため、応援より観戦重視の方は指定席を選ぶのもおすすめです。

建築的視点で見る観戦体験の違い|“広場型”と“劇場型”の空間設計

スタジアムは単なる観戦施設ではなく、“空間体験の場”です。
サンガスタジアムは、応援・視認性・音響・動線が一体化した設計で、観戦そのものが“没入体験”になる構造です。

味スタは、広さと汎用性を活かした設計で、イベント性や多様な観客層に対応する空間
その分、サッカー専用の“熱狂空間”とは異なる体験になります。建築的に言えば、味スタは「広場型」、サンガスタジアムは「劇場型」
それぞれの良さを理解すれば、観戦の楽しみ方も変わってきます。

まとめ|スタジアムの構造が応援文化を形づくる

京都サンガのサポーターとして、味スタでのアウェイ観戦は“空間の違い”を強く感じる体験でした。
ピッチとの距離、音の響き、座席の傾斜――それらが応援のスタイルや熱量に影響を与えることを、改めて実感しました。

これからも、建築的な視点とサポーターとしての体験を交えて、各地のスタジアムを紹介していきます。

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